米国の法人税 基礎知識とトレンド

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企業の誘致競争を背景に法人税率の引き下げ、フラット化が世界的な潮流となっています。

アメリカでも2017年税制改革(Tax Cuts and Jobs. Act )によって連邦法人税が35%から一律21%へ減税になりました。

連邦法人税は一律ですが、個人所得税(Individual corporate income tax)は複数税率の累進課税です。

米国の法人税制の特徴として、連邦税(Federal tax)と地方税(Local tax)、さらに州税(State taxes)が全米の各州政府によって課せられます。

州法人税は全米50州のうち30州とコロンビア特別区では一律(Flat Rate)です。
詳しくはこちらを参照 → アメリカ州法人税がない州とは?全米50州税一覧と仕組みも併せて解説

このように米国で法人税率がシングルレートシステムの傾向が大きいのは、法人課税に意味のある支払能力の概念がないと考えられるためです。

また、課税所得の増加に伴い限界税率が高くなるダメージを軽減するために、経済的に無駄なタックスプラニングに取り組む企業のインセンティブを、シングルレートシステムでは最小限に抑えることができます。

Graduated corporate rates are inequitable—that is, the size of a corporation bears no necessary relation to the income levels of the owners. Indeed, low-income corporations may be owned by individuals with high incomes, and high-income corporations may be owned by individuals with low incomes.

出典:Jeffrey L. Kwall, “The Repeal of Graduated Corporate Tax Rates,” Tax Notes, June 27, 2011, 1395.

ロヨラ大学シカゴ法学部のジェフリー・L・クウォール教授は著書の中で、「企業の累進税率は公平ではありません。企業規模はオーナーの収入レベルと必ずしも一致しません。実際、低所得企業は高所得の個人が所有している可能性があり、高所得企業は低所得の個人が所有している可能性があるからです。」と述べています。
参考:https://taxfoundation.org

2017年税制改革(TCJA)によって、米国税法は劇的に見直されました。

このトランプ減税は、経済成長を促進し長期的なGDPを押し上げ、国内資本を増やすことを期待されています。